2010年04月20日

その手には乗らない。


ジョセフ・ナイは知日派であり(親日派ではない)、特に極東戦略のエキスパートと言われている事は何度かお話してきました。

日本の内閣情報調査室元スタッフだったのS氏によると、先日の朝鮮半島での哨戒艇攻撃事件も米国の国家安全保障局(NSA)による謀略だったと、語っています。

米国がいよいよ戦時によって経済を立て直す戦略を、実行に移そうとしている気配が漂っていますので、もう一度振り返ってみたいと思います。

ビル・クリントン民主党政権でCIAを統括する国家情報会議NICの議長として、「CIAのボス中のボス」と呼ばれていたようです。
ちなみにCIAの本部は別名「ブッシュセンター」といわれるほど、パパブッシュの影響下にあります。

「大統領は、どのように立ち居振る舞い、どのように政策を作るべきか」を伝授した書で、「CIA統括部長」のナイは、「外国とは、柔軟な外交交渉を繰り返し、しかし、外交では解決が付かない問題に関しては、断固として軍事力を行使すべきである」と主張しています。

オバマが、ナイの叙述した「大統領を演じる人間のための俳優術書」=本書の通りに動き、考えている事がよく解ります。

クリントン政権で「諜報を仕切った」重鎮ナイが、ヒラリー・クリントンが国務長官を務める、クリントン色の強いオバマ政権の「シナリオ」を描くのは、ある意味当然とも言えますが、アーカンソー州知事時代から「政治家」ビル・クリントンの「教育担当」を務めてきたズビグニュー・ブレジンスキーが、現在、オバマの「最高ブレーン=教育担当者」であってみれば、ナイと、ブレジンスキーの役割分担は常に一定しています。

オバマの駐日大使として呼び声の高かったナイは、クリントン・オバマの「2つの民主党政権内部」で、要所を締め、ブレジンスキーは常に影のブレーンの役割を分担しているのです。

かつてのカーター民主党政権でも、カーターは外交問題の教師としてブレジンスキーを「影のホワイトハウス」のメンバーに就け、重用しましたが、ブレジンスキーの「副官」として常に同伴し行動を取っていたのがサミュエル・ハンチントンでした。

ハンチントンは、子ブッシュ政権では「文明の衝突」を出版し、イスラムとキリスト教との戦争は必然であると、イラク戦争正当化の議論をブチ上げた事で有名になりました。

「主演男優」が、カーター→クリントン→オバマと変化しても、シナリオライターと、脇役を「しっかり固めている」のが、常に、この3人です。

「シナリオライター」ジョセフ・ナイは、エリート政治家・官僚養成所であるハーバード大学ケネディ行政大学院の院長・トップとして、かつて民主党・共和党の上院・下院議員を200名結集し、対日戦略文書の「シナリオ」を描き上げました。

そこでは、日本と中国・北朝鮮の対立・紛争・軍事衝突を煽り、この3国に兵器を売り付ける事で「米国軍事産業の景気回復を計る」事、この3国の対立を巧みに利用しつつ東シナ海のエネルギー資源を、いかに米国が手に入れるかの戦略が描かれていました。

それは当然、中国の核兵器、北朝鮮の核武装によって、「いかに、多くの迎撃ミサイルと、最終的には核ミサイルを日本に売り付け」、日本から「大金を巻き上げるか」の戦略でもありました。

ナイの、この戦略文書を擁護する形で、ブレジンスキーは、たびたび「日本が今後とも、現在の軍事的強さを、このまま維持できるとは考えられない」、つまり「核兵器を持たなければ、中国・北朝鮮に対抗できず、日本の安全は保証できない」と主張しています。

ナイの具体的な極東戦略は、台湾有事を誘導する、または米中が直接開戦する、あるいは半島有事に乗じ、最終的には日中戦争に誘導するです。

極東において周辺有事が勃発れば、アメリカ軍は「同盟」を理由に参戦します。
攻撃を受けた当事国は「アメリカの同盟国」という理由から日本本土に攻撃を仕掛けます。
日本本土が攻撃を受ければ結局は日本も参戦する事になります。
日本が参戦してきたところでアメリカ軍は、順次派兵規模を縮小し、最終的には対岸の火事の高みの見物に回ります。

先だっての竹島問題は周辺有事の格好の材料となるかもしれません。
岡田外務大臣が「承知している」とだけ語ったのは「その手には乗らないぞ」というメッセージであり、この度撃沈された側の韓国がじっとしている事と同じでしょう。

何も知らない国民にしてみれば、なんと「情けねぇ」かもしれませんが、何と言われようが挑発に乗らないことが肝心要でしょう。

また今後、朝鮮半島、台湾、中東においては、イラン、イスラエルなどの数ヶ所で局地的に戦争が起こされてゆきます兆しがあります。
まさしくこれこそが戦争中毒、米国が最終的に生き残るための<国家戦略>なのです。

つづく。

posted by コスモ at 09:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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