2009年02月26日

AIG続報。


日本時間で週明けの月曜日から火曜日にかけて、世界中に激震が走る可能性があります。

現在、世界最大の保険会社AIGは最近のわずか3ヶ月間でなんと5兆7000億円もの巨額の赤字を出しています。

そのため政府に対し追加支援を要請していますが交渉が難航しており、AIGはすでに決算の発表日である3月2日に「破綻」する準備を弁護士が着手したとロイター通信が報道している状態です。

仮に、このAIGがかりに倒産となると、世界経済が本格的パニックに陥る可能性があります。

なぜならばAIGはCDS(クレジット・スワップ・デフォルト)という、一言でいえば企業の倒産時に保険金を受け取る保険の世界最大の引き受け手企業です。

保険金の総額は500兆円と言われており、この保険をレバレッジを効かしたデリバティブの証券化商品として世界中の金融機関やヘッジファンドに販売されています。

そのため、かりにAIGが倒産すると数万兆円(数京円)もの債務不履行が発生するのです。

このCDSを資産として保有している世界中の金融機関やヘッジファンドは、「資産」としてバランスシートにカウントしている証券化商品が一瞬にして「紙切れ」とかしてしまうと、多くが倒産の危機に直面することになります。

経営破たんの危機に直面した金融機関の救済をする場合、一時的に国有化するのが最も良く取られる手段ですが、負債総額が数万兆円にものぼるということであれば、米国政府が二の足を踏むのも当然です。

経営危機に直面する自動車会社(GM・クライスラー)や金融機関(シティ・バンクオブアメリカ)などがすでに実質的に破綻状態にあり、米国オバマ新大統領には苦渋の選択が迫られています。

AIGは3月1日の日曜日に取締役会の開催を決めており、3月28日までの政府との交渉がまとまらなければ、「経営破綻」を発表することになっています。


☆参考情報

AIG、米政府に追加支援要請

【ワシントン=渡辺浩生】米政府の管理下で経営再建中の米保険最大手
アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が、2008年10〜12月期決算で約600億ドル(約5兆7000億円)の赤字を計上する見通しとなり、政府に追加支援を要請していることが23日、分かった。米主要メディアが報じた。

シティグループなど米主要金融機関の相次ぐ経営危機で金融システムに再び激震が走りつつあり、政府は難しい判断を迫られた格好だ。

posted by コスモ at 01:39| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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